「いらっしゃいませ」
何度も見ている筈の店内なのに
なんだか
そわそわしてしまい
辺りを見回す挙動不審の私に
エプロンを纏ったおじいさんが
優しく窓際の席へ
案内してくださいました。
とりあえず
ブレンドコーヒーを注文し
初めての店内を見渡します。
心地よいコーヒーの香りが漂い
カウンターに座る
お客さんらしき人が
サンドイッチを美味しそうな音をたて
頬張っておりました。
今ではあまり見なくなった
古き良き喫茶店。
ちゃんとゴルゴ13の漫画もありました笑
そんなこんなで
雰囲気に酔っていると、
「お待たせ致しました」
と、
コーヒーの入ったカップが
コトンと軽い音をたてて
私の目の前に置かれました。
ペコっと会釈をし
その場を離れようとしたおじいさんを
思わず
「あ………あの!!」
と、引き止めてしまいました。
振り返るおじいさん。
「私、十数年前、
まだ小学生だった頃に
いつも、ここ通ってたんです!!
いつか、大人になったら
来ようと思ってて…
やっと……
来れました!!」
「えぇ………
いつも手を振ってくれていた
お嬢さんでしょ?
立派になられましたね!」
!!!???
まさか………
覚えててくれた!
いや……それよりも……
「よく…わかりましたね…」
「そりゃあ、顔に面影残ってますよ笑」
マスク越しに微笑む
おじいさん。
その優しい笑顔に感極まった私は
思わずポロポロと
傘から落ちる雫の如く
涙を零しました(´•̥ ω •̥` *)
あの時はまだ、あどけない
小学生という幼顔…
言葉を交わした事もなく
顔しか知らない存在であった私を
しっかり記憶してくださっていた。
喫茶店の前を通っていたのも
小学校の頃だけなのに…
なんでしょうねぇ…
忘れかかってた大事な事を
思い出した様な
そんな気がしました(´;ω;`)
語彙力がないから
言葉では表せられないけど
人との繋がりって
気付かないところにも
あったりするんだなぁ…
とひしひし感じました( ˇωˇ )
いつか、自分が
マスターの様な立場に
なってみたいものです( ˇωˇ )
なんだか
気取った文を書いてしまいましたが
そんな日もあったって
いいよね( ^ω^)
渚の嘘のような本当の話
明日も頑張るぞ🌼*・
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